聴神経腫瘍のこと

過去のブログの中から聴神経腫瘍に関する記事のみを移植しました。

移植したというと聞こえはいいのですが、実際には過去のブログを読めるようにしようとさせていたのですが、メンテナンスを随分と怠っていたため、どうやって設定していたのかすら忘れてしまったので、過去ログからこちらへ移行することにしました。

SNSでだいたい語ってしまっていることもあり、 ブログを再開するかは決めていませんが、同じように聴神経腫瘍に罹った方々へ少しでも参考になることがあればと思っております。

あれから一年

気がつくとブログの更新が滞っているなぁ。
今年になってからは、初めてだもんね。facebookのほうが楽なので不精していますが、何かあればブログも書いていこうと思います。

さて、去年の今頃は聴神経腫瘍で手術のために入院していたわけですが、早いもので手術から一年になりました。
2012/2/14は忘れることができない一日です。
色んなことを考えるきっかけになりました。
特に家族のことをよく考えます。
本当にありがとう。

未だに調子がよくない日もあって、心配をかけることもありますが、徐々に慣れてきたと感じます。ハードな仕事は難しいですけど。
顔面麻痺もだいぶ良くなってきました。まだ、こわばることもありますが、無理せずに回復を楽しもうと思います。
右耳は聞こえなくなっていますが、周りのサポートもあってやっていけています。騒々しいところは聞こえないので不便ですけどね。
それでも、こうしてやっていけていること、色んな方々に感謝しています。
そして、3/1に精密検査で再発していないことを祈るばかりです。

そんな私ですが、夏には2人目の子どもが誕生する予定です。
自分らしい家族を築いていければと思います。

2012年を振り返る

2012年は色んなことを考えることが多かった一年だと思う。
出会いと別れ、再会と付き合いも多かった。
それでも、自身の病気が一番のイベントだったが、簡単に月ごとに振り返ることにしよう。

一月
入院に向けて準備に入る。
職場では不在中の作業引き継ぎが始まったが、なにぶん当時は課内で最も多くの業務をこなしていたので、引き継がれるほうもきつかっただろうと思う。
そんな中、急務での特注がはいってしまったり、クレーム対応が満載になったり。こういうもんですね。
病院には隔週で術前の検査などで、いよいよという雰囲気が出てきたところでした。
正月には息子が親族デビュー。曽祖父にも会えてよかったね。

二月
一週目まで出勤し、闘病生活へ。
入院前の最終出勤日には、後輩たちの暖かい気持ちを感じることができて、すごく嬉しかった。
入院中はTwitterで知り合ったかたと同時期の入院でいろいろ話ができた。いい出会いだった。
そして2/14に聴神経腫瘍により開頭手術。まさか自分が脳外科に厄介になるとはね。
闘病中の日記は当ブログにまとめていますので、気になった方はご覧ください。
ここで感じたのは家族ってやっぱりありがたい。本当に助けられました。

三月
退院。本当は二月中に退院できる見込みはあったのだが、検査でNGだったので越月。
その後二週間ほど自宅療養していました。
この頃は体調が安定せず、高熱にうなされる日もありましたが、息子から家族全員にウイルス性胃腸炎が蔓延して大変でした。
下旬には職場復帰。思っていたよりも早く復帰できたことに、上司や同僚は驚いていたっけ。
でも、未だに調子がよくないときもあるので、迷惑をかけていることにかわりはないのですけどね。
また、お彼岸に亡き義父のお墓参りへ。親戚の北海道犬シロちゃんと息子の出会いはどうだったのかな。

四月
息子が保育園に通い始める。
まだ開園してから二年目と新しい保育園で、イベントもたくさんあるようだ。
今は楽しんで通ってもらえているようなので、心配は少なくなりましたが、この当時は心配だったな。
それから、祖父の急死。息子にとっては曽祖父にあたるが、あまりに突然で驚いた。
正月に会わせることができて本当によかったと思う。

五月
この頃から仕事が忙しくなり始める。
本来ならば、復帰後半年くらいは様子を見ながらという話だったのだが、思うようにはいきませんね。
カミさんも育休から復帰したので、頑張らないとなって思い直す。

六月
中学、高校と同級生が亡くなったことを知る。さすがに驚いた。
事後で聞いたのだが、教えてもらえてよかったと思う。私も腫瘍の大きさと場所が少し良くなかったので、助けてもらえたことに感謝。

七月
学会にてお世話になっている技師さんに再会。心配してもらってしまい申し訳ない。
このとき感じたのは、メーカーの一担当者である私であるが、業界で任されているのだなと感じた。ありがたいことです。

八月
帰省して親族に息子と私の元気なところを見せることができたことが収穫。
個人的には日本平でサッカー観戦しにいくも、息子の体調不良によりキックオフ直前で帰ることになったのが残念。でも、息子が最優先なので仕方ないね。
また、同級生のお墓参りへ。感慨深い。これを期に、今年は同級生との再会が増える。

九月
幼稚園から中学まで同級生だった友達と再会。
彼とは五年くらい前に恩師のお通夜で会っていたけど、変わりなく活躍しているようで何より。
同窓会したいよねと話をしていたけど、まだ実行できていないね。動き出すか。

十月
中学の同級生、三人と再会。こちらは成人式以来か。15年ぶりになるのかな。
人に歴史あり。お互い色んな経験を重ねてきたことを知る。でも、こうした話を聞くのは悪いものではない。むしろ聞かせてもらいたい。
仕事をする上で、リーダーとして業務以外のことをケアすることも増えてきている。そのためにもね。

十一月
やっと顔面麻痺の症状が軽くなってきた。まだ油断すると口からこぼしてしまうこともありますが、瞼がちゃんと閉じられるようになってきたことが嬉しい。
主治医からも「順調」と言われているので、来年の精密検査で再発していないことを祈るところ。

十二月
高校の同窓会に参加。18年ぶりの再会に懐かしかったし、すごく楽しかった。40人近く集まるのだから凄いね。
またこうした機会があれば、参加したいと思った。
でもね、無事に年末を迎えることができたこと、それが何より。
生活する上で、仕事はしないとならないけど、仕事ができるのも健康であってこそ。身体が資本ですからね。

今年は自分にとっては転換期だったのではないかと思うのだが、仕事ことになると組織に埋れてしまって、なかなか脱け出せなくなっているのもよくわかっている。考え方とか仕事に対する姿勢が変わってしまっただけに、もどかしいところもある。ここが来年の課題となるだろう。
さて、来年はどんな一年になるかな。

術後6ヶ月検診

早いもので聴神経腫瘍の手術をしてから半年経過しました。
前回までにCTの検査を2回パスしているので、今日は診察のみ。

主治医の第一声が「だいぶ良くなってきたね」だった。
これは手術後に確認された顔面神経麻痺の状態のこと。
確かに会社に復帰した頃に比べたら、回復してきている。会社の同僚も良くなったと思われている。
それでも、まだ顔の筋肉が強張っているときもあり、完全回復ではないのだけど見た目はそう見られないので、多少のギャップはまだある。
もう暫くかかるだろうが、主治医の「ここまで来ていれば治る見込みが立ってきた」という言葉を信じよう。

最近、見た目回復済みなので、仕事も入院前と同じかそれ以上任されてきたが、頑張り過ぎると変な頭痛がするので、相談してみたら、「肩こり頭痛だね」との診断。心配していたので、これはこれで良かったと思う。
でも、確かに酷い肩こり持ちではあるが、意外にキツいときもあるので、気をつけないと。
甘く見ているといいことないだろうからね。

ということで、次は3ヶ月後。
定期的に診察がまだ続くと思うが、ちゃんと自分の身体と向き合っていくことにしよう。
今年は会社の健康診断ではなくて、人間ドッグにしてみようと思っている。
もし、他にも何か見つかったら、早めに対処したいしね。
そんなことを思いながら、久しぶりに中野に行ったので、青葉に寄ってラーメンをすすっていたのでした。

術後3ヶ月検診

今日は会社をお休みして、手術後3ヶ月目の検診に行って来ました。

思い返せば、昨年の今頃は突発性難聴の治療を試みていたわけで、早いものだなぁと思ってしまいます。その頃はまさか脳に腫瘍ができているなんてことは夢にも思っていませんでしたからね。聴神経腫瘍という所見も知らなかったくらいだし。今では、コミュニティレベルで同じ病気に罹った仲間がいる。不安が全くないかと言えば嘘になるが、気持ちとしては希望のほうが大きくなってきたかなと思う。

そんなわけで、今日はCTを撮ってもらった。結果はトラブルなし。経過は順調なようです。今でもたまに頑張り過ぎるとコテっとやられてしまうことはありますので、気をつけないと。特に季節の変わり目や夏の猛暑(恐らく)で体力を奪われますからね。幸いにも職場復帰後、仕事をする上でのパートナーには恵まれている。上司には迷惑をかけているが、チームでやっていこうと思う。
また、顔面神経麻痺についても、少しずつではありますが、回復しているという診察でした。まだ、動かないところもあるので気が逸ることもありますが、地道にリハビリを続けていこう。息子の笑顔に答える笑顔を見せたいからね。

ということで、ひとまず良かった。次回は8月末。そのときは診察だけのようだ。少し間が空くが経過がよいからだろう。そういえば、次回予約をするときに造影MRの検査予約をしておくようにとなったが、なんと9ヶ月後。さすがに驚きました。予約がいっぱいになる可能性があることもそうだが、経過を継続してちゃんと診てもらえることに、安心しています。それに、ホットラインも使えることがわかりましたからね(先々週、手術跡付近の出血があったときにすぐに応対してもらったということがあったので)。とは言うものの、一般的には、脳神経外科の脳腫瘍外来の患者であることは変わりがない。体とはうまく付き合っていくことにしようっと。